2008年1月アーカイブ
途転売買(ど転売買)とは、例えばそれまで買いのポジションを持っていたのを決済すると同時に、売りのポジションを新たに建てるというものです。
相場の流れに乗って、上昇、下降トレンドの切り替わりの際、
例えば上昇トレンドから下降トレンドに切り替わるときに、
買いポジションを決済し、すぐさま売りポジションを建てることがとても理想的ですが、
そんなことやりたくともなかなか出来る物ではありません。
それだけに、
格言でも「利食い途転は愚の骨頂」ともいわれているようです。
利食い途転というものは、自分の売買したポイントが正にピッタリ底や天井であるという確信に基づいてなければ出来る物ではありません。
自分を過信した、極めて傲慢な手法であるということであり、「自分は何でも知っている」こう思ったら人間はおしまい。謙虚な姿勢が大事である。
・・・ということのようです。
実際によくあるのは、
買いのポジションを入れたものの、値が下がり、買いポジションを決済し、新たに売りポジションを建てる、
という場面ではないかと思います。
それだけに、途転売買(ど転売買)が実際に出てくることは、あまり良い状況ではないと思われます。
「両建て」とは同じ通貨ペアで売りポジション、買いポジション両方を同時に持つことです。
通常、利益を出すためには、売りか買い、どちらか一方のポジションだけを持ち、為替変動により決済することで利益が確定します。
望む方向に動く分には、利益が生まれて良いのですが、反対方向に動いた場合、損失が拡大することにもなります。
FXの基本は「損は少なく、利益は大きく」であることを考えると、
両建ては「損を少なくとどめる」という考えに基づいた方法といえます。
つまり、両建てしている、売りポジション、買いポジション両方持っているということは、
相場がどちらに動いても、損益がさしひきで変わらないので、利益を生まない変わりに損失も拡大しません。
両建てポジションを持っている間に、相場のどちらかへの強い動きを確認し、その動きで利益が出る方だけを残し、一方を決済してしまう、という方法もあります。
「WAT戦術」といわれる手法はこれとかぶっています。
ただ、両建てが推奨されない理由もあります。
決済せずに翌日へ持ち越した場合、「スワップポイント」という利息のような物が発生しますが、
米ドルの場合でいうと、買いポジションの場合は利息分儲けがあり、売りポジションは利息分損になります。
この、「利息の儲け」、「利息の損」の金額は、損の方が大きいことから、両建てポジションを放置しておくと、確実に損が広がります。
また、両建てに一定の制約があるFX業者もあるようです。
両建てする場合は計画的に利用しましょう。
スプレッドとは英単語を直訳すると、
spread 広がること
FXの場合、通貨の売買の価格差のことをさします。
FXは2国間の通貨同士を売買するわけですが、例えば米ドルと円を売買する場合、
売値(bid)と買値(ask)が存在し、
売値110.50円/買値110.55円 というように、売買の値段で5銭の広がりがあります。
この5銭が「スプレッド」と呼ばれるものです。
スプレッドは5銭で取引する場合、
単純にドルを110.55円で買い、そのまま売ると110.50円で売ることになと「5銭の損」となってしまうので、
スプレッドの分、円安にならないと(例えば売値で110.56円で、6銭円安)、ドル買いで利益は出ないことになります。
※実際の算出はスプレッドの他に、業者ごとに設定されている「取引手数料」も加味します。
さて、そのスプレッドですが、いわばFX業者の儲けに当たる部分ですので、業者によって異なります。
以前はスプレッドが5銭は幅が狭い方だったようですが、
今ではFX業者間の競争も激しくなり、スプレッド、3銭、2銭、1銭・・・・そして0銭というところもあるようです。
※さすがに0銭のところは、取引手数料は無料ではありません。
また、スプレッドは取引する通貨のペアによっても異なることがほとんどです。
最も多く取引される米ドルと円のスプレッドの設定を一番狭くしている業者がほとんどです。
他の通貨ペア例えば ユーロ/円は狭い方ですが、豪ドル/円、加ドル/円・・・などはもっとスプレッドが広くなる傾向にあります。